ラグビーのルールをできるだけわかりやすく解説しました。
ラグビーとアメフトのルールの違いやラグビー観戦においてこれだけは知っておいてほしいルールなど。
すこしでもルールを知っていただけたら幸いです!
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気になる部分から読みすすめてください。
Contents
これだけは知っておきたい”7つ”のラグビーのルール
- 試合の人数は15対15
- 試合時間は40分の前後半
- ノーサイドとは「試合終了の合図」
- トライは5点
- タックルをしてもいいのはボールをもっている選手だけ
- ノックオン・スローフォワード
- スクラム
①試合の人数は15対15
ラグビーの試合は15人対15人で行われます。
リザーブ(控え選手)は8人
リザーブ(控え選手)は8人まで。
そのため出場している15人の選手とリザーブをあわせて23人がその試合に登録されることになります。
ポジションは大きくFWとBKにわかれる
特徴 | 代表的な選手 | |
FW(フォワード) |
体の大きな選手が揃う。スクラムを組むポジション。 | リーチマイケル選手・堀江選手・畠山選手 |
BK(バックス) |
どちらかと言えばスラッと細身の選手が多い。ボールを持って走ることが仕事。 | 五郎丸選手・田中史朗選手・松島選手 |
関連記事:【ポジション図あり】ラグビーのポジションを解説|あの有名選手はどのポジション?
②試合時間は80分
試合時間は前半40分、後半40分の計80分(国際試合、プロ、社会人、大学)。
高校生は前後半30分の計60分。
ハーフタイム(休憩時間)は10分。
トライや反則があるまではプレーが止まらない
ラグビーでは、どちらかがトライを取るか反則がおきるまでプレーが止まりません。
③ノーサイド
試合終了の合図が「ノーサイド」という言葉になります。
④トライは5点
トライは5点が加わります。
※トライ…相手陣地の決められた場所にボールを置くことで得点が入ること。
トライをとったチームに与えられるゴールキックも成功すると計7点を奪うことが可能。
※その他の得点については、本記事でのちほど詳しく解説しています。
⑤タックルをしにいってもいいのはボールをもっている選手だけ
ラグビーはボールをもっている選手にだけ、タックルをしてもいいというルールです。
ラグビーはアメフトと違い、だれにでもタックルにいってもいいというわけではありません。
⑥ノックオン・スローフォワード
ラグビーのなかでよくおきる反則がこの2つ。
- ノックオン…ボールを前に落としてしまうこと。
- スローフォワード…ボールを前に投げてしまうこと。
ノックオン・スローフォワードをしてしまうと試合が中断。
相手ボールのスクラムから試合が再開されます。
⑦スクラム
ノックオンやスローフォワードがおきたらスクラムで試合が再開します。
スクラムとは、FWの8選手が相手チームのFW8選手と組み合うことをいいます。
ラグビーってどんなスポーツ?
ラグビーってどんなスポーツなのか?
ラグビーは「陣取り合戦」や「点取りゲーム」などと表現されることが多いです。
試合終了時、相手より1点でも多く点数を取っておくとで勝利となる。
そのためラグビーは点取りゲームと思っていただいて問題ありません。
ラグビーとアメフトの違い
ボールの形が似ていて、選手がぶつかり合うスポーツということでラグビーとアメフトは似ているように感じていたかもしれません。
ですが、ルールをみてみるとかなり違う部分が多かったんです。
少しラグビーとアメフトの違いをみてみましょう。
ラグビー | アメフト | |
プレー中、参加できる選手数 | 15人 | 11人 |
試合時間 | 40分×2 | 15分×4 |
主な得点方法 | トライ(5点) | タッチダウン(6点) |
ボールの形・大きさ | 楕円形。ラグビーボールのほうがひと回り大きい。 | |
発祥 | イギリス | アメリカ |
主なルールの違い | タックルはボールを持っている選手のみにしていい。 | だれにでもタックルOK。 |
ここからはラグビーのルール解説していきます!
【得点方法】
トライ(5点)
相手ゴールラインの向こう側(インゴール)にボールを押さえ込むことでトライ(5点)。
アメフトのようにただインゴールにゴールを持ち込んでもトライは認められません。
ラグビーではボールを地面に抑える必要があります。
ゴールキック(2点)
トライを奪ったチームがもらえる追加点獲得のチャンス。(ボーナスステージとい考えてもらってもいいでしょう。)
蹴ったボールがゴールポストの間を通れば2点が追加されます。
ゴールキックはトライ場所の延長線上
ゴールキックを行う場所はトライを取った延長線上と決まっています。
トライ位置からキックを蹴る選手が蹴りやすい場所を自ら選択し、キック場所を決定します。
ペナルティトライ(認定トライ)
攻めているチームに得点のチャンスがあるものの、行為で反則を繰り返したと見なされた場合または、危険なプレーがなければトライが取れていたであろう場合には、トライが認められます。
これを認定トライ(5点)といいます。
ペナルティキック(3点)
相手の反則により与えられたペナルティーキックで、ゴールポストの間を通れば3点。
外れたらそのままプレーは続行されます。
ドロップゴール(3点)
プレー中に、ボールをワンバウンドさせるドロップキックでゴールポストの間を狙い、通過すれば3点。
外れたらそのままプレーは続行されます。
得点 | |
トライ(T) | 5点 |
ペナルティトライ(PT) | 5点 |
ゴールキック(G) | 2点 |
ペナルティキック(PG) | 3点 |
ドロップゴール(DG) | 3点 |
【勝敗】試合結果はどうやって決まるの?
試合が終わるまでにより多くの得点を奪ったチームが勝利
試合終了した時点で相手チームよりも多く得点をしていたチームが勝利となる。
同点の場合はどうなるの?
同点の場合は大会ごとによって規定がかわってきます。
トップリーグ(社会人)や大学のリーグ戦なら同点で試合終了。
しかし、トーナメント戦になると少し話が変わってきます。トップリーグの順位決定戦ではリーグ戦での勝ち点が多いチームが勝利。
大学選手権や、全国高校ラグビーフットボール大会などのトーナメント戦では、試合結果そのものは同点のまま。抽選で次戦進出校を決定します。
【反則】反則は大きくわけて3種類
主な反則 | どうなる? | |
軽い反則 | ノックオン・スローフォワード | 相手ボールのスクラムかラインアウトで試合再開 |
ちょっと重たい反則 | ノットストレート | 相手ボールのフリーキックで試合再開 |
重たい反則 | オフサイド・ノットロールアウェイ・危険なタックル | 相手ボールのペナルティで試合再開 |
軽い反則
レフリーが笛を「ピッ」と短めに吹きます。
これは軽い反則を犯してしまったときに、吹かれるもの。
相手ボールのスクラムで試合再開です。
軽い反則一覧▼
反則名 | 反則内容 |
ノックオン |
ボールを前に落としてしまう。 |
スローフォワード |
ボールを前に投げてしまう。 |
ノットストレート |
ラインアウトでボールを真っすぐに投げ入れることができなかった。 |
ちょっと重たい反則
レフリーが笛を「ピッー」と吹きます。
フリーキックで試合再開。
ちょっと重たい反則一覧▼
反則名 | 反則内容 |
ノットストレート |
スクラムでボールを真っすぐに投げ入れることができなかった。 |
重たい反則(ペナルティ)
レフリーが笛を「ピッーーー!!」と長めに、しかも怒ったように笛を吹きます。
相手ボールになり、ペナルティキックで再開。
重たい反則一覧▼
反則名 | 反則内容 | 反則となる側 |
オフサイド |
ボールを持っている味方選手より前にいる選手は、プレーに参加できません。ボールに触れるこ、ボールより前で相手チームの妨害をすると反則。 | 攻撃側 |
オーバーザトップ |
モールやラックで、ボールの相手側に倒れこみ、ボールが出るのを妨げたときの反則 | 守備側 |
コラプシング |
モールやラックで、故意(わざと)にモールやラックを潰したときの反則。 | 守備側 |
ノットリリースザボール |
タックルを受けて倒された選手が、ボールを手放さなかったときの反則。 | 攻撃側 |
ノットロールアウェイ |
倒れた選手が、次のプレーの障害となったときの反則。 | 守備側 |
ハンド |
スクラムやラックの中にあるボールを拾い上げたときの反則。 | 守備側 |
危険なタックルは反則は「ペナルティ」
ラグビーではタックルはボールをもっている人にしかできない
ラグビーにおいてタックルをしてもいいのは相手がボールを持っている場合のみです。
だれにでもタックルに行っていいわけではありません。
ボールを持っていない選手にタックルにいくことを「ノーボールタックル」という
もし、ボールを持っていない選手にタックルに行ってしまった場合は反則(ペナルティ)となります。
これをノーボールタックルと言う反則。
タックルには、「ハイタックル」「レイトタックル」という反則も
その他タックルには、ハイタックルとレイトタックルという反則も存在します。
- ハイタックル…肩より上にタックルしにいってしまった場合は危険なタックルと見なされ反則となる。
- レイトタックル…ボールをもっていたけど、タックルにいった瞬間にはすでにボールをパスしていた場合などに起きることが多いレイトタックル。ボールをもっていない選手にタックルいってしまったということになり、こちらも危険なタックルとなり反則をとられてしまいます。これをレイトタックルといいます。
危険なタックルをした選手はシンビンになる場合も
ハイタックルやノーボールタックルなどあまりにも危険なタックルの場合にはその選手はシンビンになります。
シンビンとは…
10分間退場処分。10分後にはプレーに戻ることができます。レフリーからイエローカードを提示された場合シンビンとなり、すみやかにグラウンドのそとにでる必要があります。
その他、行為(わざと)の反則を繰り返した場合にもシンビンになる場合があります。
レッドカード(一発退場)もある
ラグビーにはレッドカードも存在します。
相手選手をなぐってしまったり、あまりにも危険すぎるプレー。またイエローカードを2枚もらってしまうとレッドカードがだされます。その選手は即退場となり、試合に復帰することはできません。
レッドカードで退場した選手の代わりを入れることできません。14人のまま試合をプレーします。(相手チームは15人のまま)
その他のラグビー観戦で知っておきたいルール・決まり
背番号は1~23
野球やサッカーと違い出場選手の背番号は決められています。
背番号は1~23番までしかなく、各ポジションごとに背番号が決まっています。
控え選手(リザーブ)に関しては16~23番の間で割りふられます。
背番号とポジションの振り分け
- プロップ…1.3番
- フッカー…2番
- ロック…4.5番
- フランカー…6.7番
- ナンバーエイト…8番
- スクラムハーフ…9番
- スタンドオフ…10番
- センター…12.13番
- ウイング…11.14番
- フルバック…15番
- 控え(リザーブ)…16番〜23番
モールってなに?
両チームの選手が、立ったまま「手に持った」ボールを奪い合うために密集状態になること。
攻撃の戦術の1つです。
ラインアウトってなに?
ラインアウトとは、ボールがグラウンドの外にでた場合に実施される。
タッチラインに対して垂直に並んだ両チームのプレーヤーの間にボールを投げ入れ、ボールを奪い合う試合再開の方法。
ボールを投げ入れるのは、ボールをタッチラインの外に出したチームの相手チーム。
(※ただしペナルティキックで蹴り出された場合は、蹴り出したチームのボールで試合再開)
ラグビーでもビデオ判定(TMO)が導入
ラグビーでもビデオ判定が導入されています。TMOといわれる制度。
※日本国内の高校・大学では導入されていません。
TMO…テレビジョンマッチオフィシャル
1名がテレビジョンマッチオフィシャルを担当。
当該試合会場内で、試合を見ることができる場所に常駐し、主審の求めに応じトライ時のグラウンディングの有無など判定が困難な場合に、録画された試合映像を用いて判定する。
【上級者向け】とりあえず知しらなくてもいいけど、知るともっとラグビー観戦が楽しくなる”3つ”のルール
①ラグビーの場合なんて呼ぶの?審判orレフリー?
ラグビーでは一般的にレフリーと呼ぶことが多いです。
ですが審判といっても問題はありませんし、きちんと通じます。
レフリーの人数は4人
試合を裁くレフリーは1人。
その他タッチジャッジ2人。アシスタントレフリー1人。
レフリーの役割
役割 | |
レフリー | 試合を裁き、ゲームマネジメントする役割。 |
タッチジャッジ | レフェリーの補助役。主にグラウンドの外に出た場合の判断をする。 |
アシスタントレフリー | 交替や入れ替えのプレーヤーの管理 |
おすすめ記事:平林泰三(ラグビーレフリー)<前編>「試合で選手を育てるレフリング」
②ドロップキックでキックオフで試合開始
試合開始はドロップキックというキックから開始されます。
地面に一度ボールを跳ねさせて蹴る蹴り方。トライ後の試合再開もこのドロップキックから再開されます。
③ラグビーのグラウンドサイズはほぼサッカーと同じ
ラグビーのグラウンドの大きさは縦100m×横70mの大きさになります。
ほぼほぼサッカーコート(105m×68m)と同じサイズ。
外に出ることをタッチと言い、相手ボールに
グラウンドの外にボールがでてしまうと相手ボールになってしまいます。
ラインアウトで試合が再開します。
【ラグビー観戦のマナー】
相手チームであっても良いプレーをしたら、拍手をしましょう。
応援しているチームではなく、相手チームが良いプレーをしてしまった。悔しい気持があるかもしれません。
ですが逆に拍手を送ってあげるくらいの気持ちで試合を観戦して下さい。
応援しているチームが良いプレーをしたら、相手チームの観客からも拍手が送られるでしょう。
観客も気持よく観戦できるのがラグビーというスポーツです。
ゴールキックの時はお静かに
また覚えておいてほしいのは、トライ後やペナルティーキックなどキックで得点を狙う場合、観客は声をださず静かにキックを見守りましょう。
選手がキックに集中しています。
絶対に「外せー」や「はやく蹴ろー」なんて言わないでくださいね!
動画でもルールをおさらいしておこう!
わかりやすいルール解説動画があります。
こちらもあわせてご覧頂くことでよりラグビーのルールを深く理解することができるでしょう。
ラグビーのルール<初級編>
ラグビー観戦編
まとめ
ラグビーは難しいという印象をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
ですがすべてのルールを知っておかないとラグビーの試合が楽しめないわけではありません。
- 選手同士の激しいぶつかり合い(ぶつかり合う音)
- 各チームの考え抜かれた戦術
- だけどノーサイド(試合終了)後は両チームを称え合う
みていて本当に楽しいスポーツです!
ぜひ一度ラグビー観戦をしてみてほしいです。
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ゴールキックはお静かにというのは非常に同感なのですが、
相手チーム選手が何も出来ないというのは、厳密に言うと違う気がします。
コンバージョンではキッカーが動き始めたら動作でプレッシャーをかけることは認められていますので。
ご指摘ありがとうございます!
確かにmさんの仰る通り、「何もできない」という表記は正しくなかったと思います。
修正させて頂きました。